[ No.4]

棚田農業体験ツアーからオーナーになって定住する人も

大江町毛原(2)

■地元と大江塾で実行委員会

棚田体験ツアー
棚田農業体験ツアー。この日ばかりは、思い切りここちよい汗を流す。都会にはない何かがある。

田植えのあと
田植えのあと双方話がはずむ…。これはこれから深めていく交流の入口なのだ。

 このツアーは、櫻井さんらが「緑と伝説の大江塾」に呼びかけ、実行委員会を結成して企画した。新聞で参加を募ったところ、28口、85人の応募があった。そのうち5月の田植えには25家族67人が参加した。
 秋の収穫には130人が参加。台風の影響であいにくの雨模様。雨にぬれて稲の束は重く、肩にかついだり、手押し車で運び出したり、一束づつ稲木にかけた。そのあとの交流会では地元の女性たちの山菜料理に舌つづみをうちながら、4か月ぶりの顔合わせを楽しんだ。同ツアーは5月の田植えをかわきりに、8月は稲刈り収穫祭、10月には地区運動会、さつまいも掘りをセットで企画。年会費は1口3万円で、栽培した米20キロと地酒「大鬼」一本、特産品などが配られた。
「この時は村総出でとりくみ、地元のまとまりも出てきた」と櫻井さんは村にも活気が出たと、顔がほころぶ。

■体験ツアーから、オーナー制度へ

 2年目の今年は、田植えと稲刈り、住民との交流運動会をセットにしたツアーに加えて、年間を通して自分で1枚の水田を管理する「オーナー制度」を新しく設けた。本格的に農業の担い手を探すためだ。このオーナー制度には数日で5家族が集まり、地元の人たちを驚かせた。そのうち4家族は97年のツアー参加者で、地元で定住する人も出てきた。

■村がかわりはじめた

佐藤さん夫婦
佐藤さん夫婦は近く毛原区民の仲間入りをする。
 城陽市に住む佐藤勝さんは、今年4月に退職して毛原地区に定住することになった。大江町出身のつれあいの玲子さんと、「将来は農業をやりたい」と二人で夢を語り合ってきたという。これまでも近くの貸し農園で野菜づくりをしていた佐藤さんは、「2回にわたるツアーの参加者同士のコミュニケーションは深まったが地区の人たちと話する機会が少なかったのでもっと交流を深めたい」「オーナーになってからは、地元の人に迷惑を掛けられないという気持ちもあって、やはり田んぼが気になる」と週末には足を運んでいるという。
「地元にもよく溶け込んでもらえている。村に人が増えることはほんとに嬉しい」と地元でも佐藤さんの定住を大歓迎。
 ともすればお荷物となりつつあった棚田を、ここ毛原では「体験ツアー」という新しい発想でよみがえらせている。

<<BACK][ふるさとINDEX][HOME][NEXT>>
line

21ふるさと京都塾
〒602-8054
京都市上京区出水通油小路東入丁字風呂町104-2
京都府庁西別館 京都府農業会議内
TEL075-441-3660(代) FAX075-441-5742