[ No.4]
【平成の火種組】

「楽しみながら、自分も得になることをやろう」
これが一番大事なこと。
(2)

森の寺子屋
森の寺子屋塾の一コマ。子どもたちに地域への愛着を育む。

子どもたちに活気ある田舎を

河原林
河原林成吏さん
「森の寺子屋塾」は、ふるさと部会が取り組む野外散策などの子どもを対象にした自然学習の中から生まれた。「ふるさと部会」の河原林成吏会長は「北桑田高校に森林リサーチ科ができたけれど、今の林業では生活できず、それを生かすことが出来ない。せめて、子どもたちに“小さいときこんなことさせてもらったなあ”という思い出、ふるさとの思い出を作ってあげたい」と寺子屋塾への思いを語る。
 河原林さんは多彩な趣味を塾活動にフルに生かしている。その一つが祇園祭りの宵山で、「京北大杉太鼓」を打ち鳴らすこと。「こうして京北町の宣伝が出来るのがうれしい」という。家業の室内装飾業の修業のため、一時は京北町を離れた河原林さんは「都会へ出て里帰りしたときにさびれたふるさとでは寂しい。京北町へ帰ってきて“みんなが迎えてくれたはる”という気持ちが出るような田舎の活気をつくりたい」という思いが強い。「義理か厄介でやっとるみたいですけど、結構楽しんでますにゃわ。楽しめなかったら物はできません。楽しみながら、自分も得になるようなことをやろうと、いつも言うてます。それがいちばん大事なこと」と強調する。その思いは、塾員の共通した思いでもある。

塾員は、街づくりの黒子役

川本
川本 邵塾長
「鉾杉塾の塾員は、個性的で、アイデア豊富な仕掛け人の集まりだ」と村山さんは、鉾杉塾を語る。その仕掛け人の中心が川本邵塾長だ。川本さんは、「塾員は、先頭に立つのでもなく、後ろからついていくでもなし、動いてるけども誰が動いてるのかわからないという黒子役でいいと思う」というのが持論。
 まちおこしは、農山村だからといって農業や林業をしている人だけでは出来ない。塾員は地域代表ではなくいろんな分野から選ばれている。任期が来れば交代もある。「いまは塾員は増さなくてもいい。ただこの活動に賛同、共鳴してくれる人を広げることが大切だ」と川本塾長は言う。
 川本さんは退職後、それまで係われなかった地元の発展に力を注ぐ。ふるさと部会の「マップづくり」では、72歳という年齢にもかかわらず、周辺の峠や山の調査に率先して出掛ける。言うだけでなく、実際に足を使って活動する姿が地元の人たちの信頼を集めている。
 それぞれの趣味や個性を生かして自分たちの頭で考え、行動する。そんな活動が、ゆっくりだけど着実に、提案を実現させている。

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