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[ No.5]
都市から応援団がやって来た
人手と知恵を求めたい農村部がある。農村にあこがれ、なにか手伝いたがっている都市のグループがいる。その双方の手が、なかなかつながらない、もどかしさがある。ちょっとした、きっかけを、うまくつくれれば、といったケースがあるのでないか。和束と美山に、都市から応援団がやってきた。その二つの事例を見た。
火をつけた徹夜の雑談。和束に根づくか 「開墾太郎」
和束町(1)

杉本さん
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「集会の解散後、居残った学生が談話室の石油ストーブを囲んでいたんですよ。そこへ私ら地元の者数人が入っていったら話が盛り上がって」と、「わづか有機栽培茶業研究会」会長・杉本長成さん(38)=相楽郡和束町園下出=写真。
一方の学生側。
「親のカネを食って、騒ぐ、遊ぶ、勉強しない、が学生を見る世間の目。僕らは違う、というところを見せてみたかった」と、京都大学総合人間学部2回生・手塚太郎さん(20)。

白栖共同製茶組合のホームページ作成に取り組む「開墾太郎」代表の手塚太郎さん。
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昨年2月末のこと。第1回全国学生アントレプレナー大会が和束青少年山の家で開かれた。専門知識を活かした新産業・新分野の開拓や育成に野心を燃やそう、という趣旨の会合。学生70人を含め約百人が各地から参加した。若い人たちが全国から来てくれ、「わづか」の知名度が少しでも上がるなら、と町も後援の名義貸し。町商工会や茶業青年団などへの働きかけもあって、杉本さんたちは山の家へ顔を出したのだった。
「なにをする集会かよう分からんかった。とりあえず若い考え方を持った学生たちと接触するのも悪くはないか」と、軽い気持ちで各分科会をのぞき、閉幕したあと、談話室に足を踏み入れてみたという。町産業経済課長・藤田勝美さん(45)らも、ストーブを取り巻いた学生の間に割り込んだ。程なくよそよそしさも消えて話が弾み出した。

応援学生の活躍を取材に地元のケーブルテレビ局も駆けつけた。
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和束の緑豊かな土地柄、京阪神に近い足の便の良さ、といった魅力、一方で、若者の町外流出と茶業の後継者不足、高齢化、茶摘み時の人手難にと話は及ぶ。「和束の町全体が農薬を使わんようになったら、ええのになあ」。杉本さんが洩らした言葉が導火線になって、また話に火が付いていった。
厳冬のさなか、山あいにある山の家の談話室は深々と冷え込んでいく。夜九時ごろから始まったこの雑談。未明になってストーブの灯油が切れた。杉本さんが自宅に取りに戻って、また再開。とうとう夜を明かした。
「久し振りに討論で熱くなった。学生たちの考え方が本音で聞けて面白かった」。
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