[ No.7]

教え、教えられる魅力――自然観察、草木染め、しめ縄…

写真
ふるさとの自然のすばらしさを伝える京北町中央公民館長の田中誠さん
 同町中央公民館長で町教委学校教育課指導主事の田中誠さん(63)=同町弓削=は自然観察の専門家。自身、林業を営み、小学校5年生の頃から家業を手伝って植林で山を駆け巡り、これまでに植えた苗木は、集落や学校林分も含めると2万本に上る、といいます。こうした長年の体験をもとに山野を案内、クモの糸の張り方や動物の食み跡、木の実などの説明を通して、ふるさとの自然の語り部を努めています。

写真
さまざまな味わいの作品を前にした工房、杉の華染めの武藏京子さん
 工房・杉の華染を経営する武藏京子さん=同町下中=は、草木染めを教えています。例えばネムの木など、ピンクの花が一変、黄や緑色に鮮やかに染め上がる不思議さに、子どもたちは目を輝かせ、感動するそうです。ただ、武藏さんとしては、教えることよりも、自然観察会などに参加して教えられる楽しみでいっぱい。少し歩けば、宝の山に踏み込んだかのように、珍しい野の草花に気付かされる。ウバユリやミヤマカタバミの群生にも、こうして巡り合いました。ササを採ってきてチマキづくりをしたり、肩を凝らしながらトチの実の皮むきをしたり…。その合間に交わす子どもたちの素直な気持ちを大事にしていきたいな、と思うそうです。

写真
しめ縄名人で、教え上手と評判の田中利一さん。手にするのはしめ飾り。しめ縄にするワラが整えられ干してある
 農林業の田中利一さん(76)=同町大野=は、京都SKYセンターの人材活用制度にも登録されている、わら細工の名人。氏神さんの長さ8b、太さ20aもある大しめ縄を作ったことも。毎年、正月前に地域の子どもたちを指導しており、教え上手の評判。最近の稲刈りはコンバインでわらを切断するので、わらの確保に苦労するとか。「今は、大人でも縄をなう、という経験がないからね。太さ加減を均一にするには、根気とやる気がいります。人間がなまくらになって、しめ縄を飾らなくても正月が来るように思っているが、こうした習俗を大事にする気持ちが子どもたちに伝わってくれれば…」。この秋、山国神社例祭で行進した山国隊の足元をひき締めたワラジ百足も、田中さんが寄贈したものでした。  といった具合に、ほんの一例ですが、塾はこうした人たちに支えられてきたのです。

<<BACK][HOME][NEXT>>
line

21ふるさと京都塾
〒602-8054
京都市上京区出水通油小路東入丁字風呂町104-2
京都府庁西別館 京都府農業会議内
TEL075-441-3660(代) FAX075-441-5742