[ No.7]
【平成の火種組】

村とまちの女性パワーで元気が出るまちづくり

21木の津塾(2)

都市との交流で、農業にも変化が

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消費者との交流が楽しい、冨永喜久子さん
 注目されている朝市は、毎土・日曜朝八時ごろから、七カ所の町内で開かれている。前日から準備した花や野菜や、加工品は、たちまちのうちに売れるという賑わいぶり。口コミで木津町の住民はもとより大阪方面からも露地物の旬の野菜をもとめてやってくる。

 朝市に参加している塾委員の冨永喜久子さん(59・柿出荷組合・食生活改善推進委員)は「喜んでもらえるのがうれしい。いろんな人と接することが出来て、消費者とも話し合いが出来るいい機会です」と、直接のふれあいが農家の励みになっていると言う。

 「大量の野菜を出荷するとなると、農薬を使わざるをえない。朝市へ出す量は、自分の家で食べるよりちょっと多めの品物を作る位なので農薬を使わず、安心して食べられる農作物ができる」とも。

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毎土・日、旬の野菜を仲介に農家とニュータウン住民との交流が深まる
 この朝市は新しい住民との交流だけでなく、有機・減農薬で木津ブランド野菜を目指すという、時代にあった木津の農業へと変えている。天津泰治副塾長さん(64)は言う。「農村もいつまでも職業的な農業だけではやっていけない。農業も従来の特産品だけでなく近郊野菜もふえ、少品目大量生産でなく、多品目少量生産に変化している。農家の意識も交流のなかで変わってきた」。

自然・歴史・文化を伝えるマップづくり

 九八年には京都府がすすめている「カントリーウォーク」事業の一つとしてガイドマップを新旧住民約40人が参加して作り上げた。農村の景観や文化に親しめる三つのコースを紹介するほか、農村カレンダーなども掲載。このマップ片手に農村風景を眺めながら柿刈りなど農業体験する「カントリーウォーク」を一般の人にもよびかけ実施。

 しかし、カントリーウォーク」は都市と農村の交流を深める一方、住民のなかではまだ不安も残っている。地元に知らない人が入ってきて農村のいい所が荒らされないか、地域の人に迷惑がかからないかという不安だ。「残すのも荒らすのも人。結局、自分らの地域は自分らで守っていかないとだめ。地域の人達にも理解してもらうようにするのが、今後の課題です」と河原菅夫塾長さん(75)。
 住民らは自然のよさを守る難しさを感じている。

活力づくりの主人公は女性

 21木の津塾で欠かせないのが、女性のパワー。兼業がふえ、農業経営の担い手の8〜9割が女性だという。それだけでなく生産者として、消費生活者としての視点を生かして、朝市や農産物加工の開発・販売に活発に活動を展開し、女性が町の活性化に重要な役割を果たしている。

 「作物に関する観察力が鋭く、女性が熱心な家は収益も伸びている。女性のグループがしっかりしている所は元気で明るい」。
 天津副塾長さんは女性のパワーをこう見ている。

 河原塾長は、今後の課題を語る。「リーダーの育っていないところがまだある。消費者の代表も含めて全地域で早くリーダーを育てたい」と。都市と農村の交流が軌道にのりだした21木の津塾は、あらたに朝市的な直売所を常設できる施設の建設や市街化農地をどう残していくかなど、「都市と農村の共生」を軸に大きな課題にむけて動いている。

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