[ No.9]
【平成の火種組】

地元がもうかる仕組みをつくる
竹炭・竹酢の効用を磨き、商品化

舞鶴市・ふるさと大浦21(2)

大浦をアピールする「イラストマップ」を作成

 同塾が取り組むもう一つの活動は、大浦の良さを掘り起こし、大浦を訪れる人にアピールすること。
 昨年12月には、大浦半島の入り口にある「引揚記念館」前に、塾委員が智恵を出し合い、大浦の自然や観光スポットをまとめた看板「大浦半島イラストマップ」を設置した。また、今秋の発行をめざし、全住民と観光客に配布する「夢いっぱいのまち舞鶴 大浦ガイド」の検討が進んでいる。「観光案内もあるが、地元の人に大浦の良さを再発見してもらう機会になれば」と、岸塾長は作成のねらいを語る。
 塾報(「ふるさとOURA21 news」)を通じて大浦の今と昔を写真で紹介もする。住民からの写真提供をもとに、大浦の歴史を掘り起こそうというのだ。
 写真整理に関わり、塾委員の中で一番若い高井晴美さんは、「旧日本軍の規制で、一番知りたい戦時中の写真がないのが残念ですが、貴重な写真が沢山集まった」という。

次の課題は、自然農法の推進

 今、塾では、自然農法による農産物生産を広げる取り組みも始まっている。昨年から地元、多祢寺(たねじ)牧場の牛糞堆肥を使った土づくりの実証圃や合鴨農法による稲作実験が始まっている。塾では、こうした取り組みを定着させるため、今年から、生ゴミのコンポスト化をめざす取り組みが計画されている。その推進の中心となっている舞田宗孝さんは、「大浦の農業が生き残っていく一つの途は、消費者と共同で創っていく農業づくり」と強調する。

 この3年間を振りかえり、岸塾長は、「地域が儲かる仕組みづくりとなると、まだまだこれから。ただ成果といえるのは、村をこえて大浦全体のことを考える人が育っていること」という。「ふるさと大浦21」の思いが着実に育ってきている。


写真 舞田宗孝特産品開発部会 観音寺
 10年前に、大浦の自然と温かい人情に惚れ込み、 京都市内から引っ越してきました。塾がめざす、「いつまでも住み続けられる大浦、来てよかった大浦を創る」に共鳴して一緒に活動しています。
 昨年から、「合鴨」農法に取り組んでいますが、反収も落ちず、安全な米づくりのめどがたちつつあります。
写真 高井晴美文化部会 成生
 京都市で、11年間、陶芸の創作活動をやってきましたが、大浦の海がどうしてもわすれられず、6年前にUターンしました。
 塾を通じて、若い人に、地域に対する誇り、自信を広げたいし、子供たちにももっと大浦の良さを伝えたい。今、地域の人にお願いし古い写真を集めていますが、今後は、地域の古老や専門家にも取材し、大浦の歴史や暮らしを掘り起こしていきたいですね。
写真 米田豊子定期イベント部会 田井
 大浦ならではの魚、野菜、米を使った弁当づくりを、地域の女性5人と一緒に、今年2月から始めています。
 漁師町ですので、メインの総菜は魚を使います。選別時にでる端物の魚を使った「さかなコロッケ」は好評で、多いときには60食ほど作ります。
 「大浦半島イラストマップ」が完成したら、それを包装紙にしようと思っています。
写真 永田 武特産品開発部会 平
 竹炭・竹酢の製品化にはほぼめどがついた。これからはできるだけ多くの人に効用を実際に確かめてもらいたい。竹炭は、多孔質で、木炭の2倍・備長炭の4倍以上の比表面積をもつことから、脱臭や水の浄化、炊飯、土壌改良など多様な効用がある。竹酢も、害虫や堆肥の発酵促進などに効くといわれている。今後も、全国の仲間や研究者からの情報を集め、用途の可能性を広げていきたい。(中央が永田さん)

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